炭化装置という決まった仕様の機械がひとつあるのではなく、炭化方式によってその構造は大きく変わります。炭化できるバイオマスに違いもあれば、設置面積も違います。なかには1億円を超える高価な機械もあるので、おいそれと試し買いはできません。まずは自身の目的に沿った炭化装置選びをおすすめします。

さまざまな種類の炭化装置の中でもシンプルな構造をしています。一回の処理ごとに廃棄物を投入し、スイッチを入れると内部は高温状態となり、炭化が進みます。炭化と同時に発生するガスは燃やされることで熱源となり、炭化処理に再利用されます。
廃棄物の分量に合わせて内部の容量を決めることができます。大きな廃棄物にも対応できますが、小規模な事業者でゴミの排出が少ない場合に適しています。小容量の場合は設置面積が少なくて済み、メンテナンスが簡単なことも特長です。

バッチ式炭化装置に搬送コンベアがついたタイプの炭化装置です。
搬送コンベアには工場から排出される廃棄物が乗せられ、炭化装置本体に投入されていきます。比較的大型の工場やプラントなどで、コンスタントにゴミが発生する施設に適しています。ゴミの投入から最終生成される炭化物のパックまでオートメーションで行われるため、作業員の手間が掛からないことがメリットです。
大量の廃棄物を処理する場合は連続式炭化装置そのものが大型化するため、既製品ではなくオーダーメイドでの装置製造となります。
構造的にはバッチ式炭化装置と同じですが、バッチ式炭化装置が1回ごとに炭化処理が終了するのに対して、間欠投入式炭化装置は廃棄物が発生したタイミングで本体のトビラを開け、ゴミを投入することができます。稼働時間が長く、本体が冷えないため、熱効率良く炭化処理が可能です。また、廃熱はサーマルリサイクルとして、近隣の工場の冷暖房や温水プールの熱源、あるいは蒸気タービンを使っての発電などに再利用されることがあります。
炭化装置の多くは炭化処理のために熱エネルギーを使います。電気式炭化装置は炉本体をワイヤーで巻き、電気を流すことで加熱します。少量の廃棄物処理に便利です。
また、廃棄物の種類によっては炭化の進み方に差がでます。電気式炭化装置は出力を調整することで、きめ細かく温度や時間などを変更でき、適切な炭化処理方法の検討や実験が可能です。そのため大学の研究室や工業試験場などで、バイオマス資源の試験目的で導入されています。

水を100度まで沸騰させると、水は気体の水蒸気となります。この水蒸気をさらに熱すると、温度が上がり250度から300度の気体となります。過熱蒸気式炭化装置は、この高温の水蒸気を使った炭化方式です。
まず、この高温の水蒸気を炭化装置の内部に送り込みます。炭化炉内にあった空気は追い出され、かわりに低酸素状態の水蒸気が充満します。ここに廃棄物を投入すると、高温で運動エネルギーの高い水分子が廃棄物の内部に浸透し、炭素以外の分子を気化させ、短時間で炭素のみの生成物が完成します。

熱分解炭化装置は、オーソドックスな炭化装置で、基本的な仕組みはバッチ式炭化装置や連続式炭化装置と同じです。メーカーによっては高温で炭化処理する機械を「熱分解炭化装置」と呼んでいます。
その字の通り、熱エネルギーを使い、低酸素状態で廃棄物を蒸し焼き状態にすることで、廃棄物に含まれる炭素以外の物質をガス化させ、炭素だけを抽出するという方法です。酸素を使わないため、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素や他の有害物質を排出しないのが特徴です。

触媒を用いて、電気化学的な方法で物質を炭化させる装置です。一般的に有機物は、強い結合(炭素と炭素の結合)と弱い結合(炭素と他の原子との結合)により組成されています。この触媒は弱い結合を切り離し、気化させることで炭素のみを取り出します。生成された炭素はパウダー状になっているため加工がしやすく、固めることで固形燃料や活性炭に転用されます。
また粒子が細かいことから土に撒くと微生物が活動しやすい環境となるため、農業製品としても利用され、農地土壌改善素材や地中の菌繁殖用バイオリアクターなどとしても利用されています。

強力な磁石の間に空気を通すことで、空気中に含まれる水分子は磁力を帯びます。さらにこの帯磁した水分子に熱を加えるとイオン活性が強まります。自動低温炭化装置はこの高温帯磁性水分子の特性を生かした炭化装置です。
炭化装置内部はこの水分子で充満されており、ここに廃棄物を投入すると、廃棄物の内部にまで水分子が浸透し、炭素骨格から他の原子(水素、酸素、窒素など)を切り離します。生成物となる炭素からはマイナスイオンが発生するため、上質改良剤や、建築資材などにも利用することが可能です。

| 処理量 | 100t/日~ |
|---|---|
| 費用感 | 十数億円 |
| 主な用途 | 大量の下水汚泥処理など |
| 装置タイプ | 連続式 |

| 処理量 | 1~50t/日~ |
|---|---|
| 費用感 | 0.5~数億円 |
| 主な用途 | 汚泥、残渣、リサイクル木材、バークなど |
| 装置タイプ | 連続式、バッチ式など |
選定基準:Googleで「炭化装置」を検索して表示される全19ページより、「炭化装置」「炭化炉」を製造・販売しているメーカーで絞りこんだ結果の38社が対象(2022年10月24日調査時点)
※1:行政機関に100t/日×2系統という、規模が最も大きい炭化装置の導入実績が、公式サイト上に掲載されている唯一の企業
※2:400種以上の処理物の炭化検証実績があり、かつ導入実績を公開している炭化装置メーカーの中では最多の企業。