牛や豚、鶏などの家畜を育てて出荷するまでに、さまざまな廃棄物が発生します。餌の食べ残しやビニールハウスのごみ、機械の操作で使う油類などが該当します。そのなかでも家畜のふん尿は、重量・体積ともに大きな割合を占めます。これらは法律的にいうと「産業廃棄物」に該当します。
ふん尿から水分を取り除いた泥状物は、主に肥料として再生利用されています。家畜のふん尿には栄養素が多く含まれているため、貴重なバイオマス資源とされています。
2015年5月には動物の、動物のふん尿の更なる有効利用促進のために、農林水産省から「家畜排せつ物の利用の促進を図るための基本方針」が公表されました。
家電ごみや下水処理場の汚泥などは、人口の多い都市部で発生する廃棄物なのに対して、家畜のふん尿は郊外で発生する廃棄物だと言えるでしょう。郊外では田畑を使った農業も盛んであることから、適切に堆肥化を行ったうえで、肥料や土壌改良材等として再利用すれば、地域循環型のバイオマス資源として活用できます。このことから、家畜排せつ物の利用の促進が進められています。
生ふんや堆肥を草地や農地に放置している場合があります。しかし、これは管理に問題があるとみなされるため、速やかに畑に散布するか、堆肥舎に運搬格納する、あるいは防水シートで覆うなどの対策を取らなければならないとされています。
家畜のふん糞尿は、多くが農業用肥料として再利用されています。
ふん尿成分中には多くの窒素が含まれています。これは合成肥料にも含まれる成分で、農作物の成長に欠かせないものです。ところが、土中に窒素が過剰に含まれていると問題が発生します。余分な窒素は地下水中に流れ出し、窒素化合物や硝酸イオンが増加してしまい、飲料に不適合となることがあります。
また、一酸化二窒素が土壌から大量に発生したりすることでオゾン層の破壊や地球温暖化の原因になる可能性が指摘されています。同一の農地に何年も堆肥を吸収させることで、窒素過多が慢性化している地域もあります。
また、家畜の排泄物は容積が大きくかさ張ることや、いやな臭気の発生を伴うなどの欠点から、広域輸送が難しい側面があります。つまり広域圏でのリサイクルが進みにくく、堆肥を全国の農地に均等に配分することが非常に難しいと考えられています。
炭化装置で家畜の排せつ物を処理した場合、容積が減って臭いもなくなること、適度に窒素が抜けて炭素がメインの有機物になることなどから、全国各地の畜産農家で導入が進められています。

| 処理量 | 100t/日~ |
|---|---|
| 費用感 | 十数億円 |
| 主な用途 | 大量の下水汚泥処理など |
| 装置タイプ | 連続式 |

| 処理量 | 1~50t/日~ |
|---|---|
| 費用感 | 0.5~数億円 |
| 主な用途 | 汚泥、残渣、リサイクル木材、バークなど |
| 装置タイプ | 連続式、バッチ式など |
選定基準:Googleで「炭化装置」を検索して表示される全19ページより、「炭化装置」「炭化炉」を製造・販売しているメーカーで絞りこんだ結果の38社が対象(2022年10月24日調査時点)
※1:行政機関に100t/日×2系統という、規模が最も大きい炭化装置の導入実績が、公式サイト上に掲載されている唯一の企業
※2:400種以上の処理物の炭化検証実績があり、かつ導入実績を公開している炭化装置メーカーの中では最多の企業。