炭化装置を選ぶにあたっては「どういったビジネスをしているか?」も重要な要素です。ビジネスの内容によって、炭化装置の利用目的や設置場所が異なるからです。ビルが立ち並ぶような人口密集地の商業施設では、大型の炭化装置を置く場所が確保できません。
一方で林業などでは、炭化装置を持ち込んでその都度使用したい場合には、持ち運べる炭化装置が適しています。ここでは業界別に、適切な炭化装置について解説をしています。
建築現場に炭化装置を持ち込めるのであれば、バッチ式の小型の炭化装置がよいでしょう。木くずや廃材をその場で炭にできるため、廃材を運搬する必要がないからです。また、廃材置き場などを管理する必要もなく、その場で処理できます。
しかし、ある程度の規模があり、同時に建築現場をいくつも抱えている建築会社であれば、連続式炭化装置を導入したほうがよいでしょう。一か所にまとめて処理した方が炭化するための人件費なども削減できます。
商業やサービス業は、集客が必須であるビジネスです。所在地が人口密集地であることがほとんどでしょう。敷地内に大きい装置を置くことが難しいので、炭化時間が短く、装置が小さい電池式の炭化装置がおすすめです。また商業・サービス業では、さまざまな種類の生ごみや廃棄物が大量に排出されます。
液体を含むものからプラスチックや金属のごみもある点から、連続式炭化装置が適しています。金属などの処理ができるロータリーキルンの炭化装置もよいでしょう。来店するお客様に対して、臭いや有毒なガスが影響を与えることを避けるためにも、ロータリーキルンは密閉されているためおすすめです。
食品製造業で排出する汚泥や、コーヒーかす、おからなどは水分を含みます。連続式炭化装置であれば、水分を多く含んだ原料であっても低コストで炭化処理ができます。ロータリーキルンの連続式炭化装置であれば、攪拌羽根と熱風による直接加熱によって、高水分の廃棄物でも問題なく炭化処理ができます。
また食品製造工場で排出される廃棄物には病原菌などが付着している可能性がありますが、密閉された状態で滅菌処理できるため安心です。
流通業で輸送のために使用する木材ペレットを炭化するには、バッチ式炭化装置が適しています。バッチ式炭化装置のなかでもサイズが大きいものがおすすめです。
また炭化装置の大きさだけでなく、廃棄物などを投入する扉についても大きいものを選ぶ必要があります。大型廃棄物をそのまま投入して処理できるのであれば、木材ペレットを粉砕などの前処理が必要ないため、労力と人件費ともに抑えることができるからです。
畜産業で排出される蓄糞を処理するためには、連続式炭化装置が適しています。蓄糞は多くの水分を含むためです。とくにロータリーキルンの炭化装置が適しています。蓄糞には悪臭が伴いますが、漏れ出すことを防ぐことができる密閉構造で、かつ下りの傾斜がついているからです。ロータリーキルンの傾斜によって装置を駆動し回転させると、材料を投入口から排出口まで移動させることができるので、搬送装置を使う必要がなくなります。
山へ木を伐採に行って、その場で伐採木を炭化したいという場合、小型のバッチ式炭化装置が適しています。小型のバッチ式炭化装置であれば、トラックに炭化装置を積んで運ぶことができるからです。
また装置を起動させたるための電源なども不要で、その場ですぐに使用できます。木材は炭になれば小さくなるため運搬も容易になります。ただし、つねに大量の木材を処理する必要がある場合は連続式の炭化装置がよいでしょう。
小学校などの公共施設で炭化装置を利用する場合は、小型のものが適しています。公共施設は、一般的には住宅街など人の住んでいるところにあるので、大きな設置場所の確保が難しいからです。
また公共施設では排出されるごみの種類も多岐にわたっていますが、とくに小学校であれば、ほとんどの学校で給食があります。水分を含んだ廃棄物が排出されることから、連続炭化装置が向いています。なかでも煙の発生量が少ないものがよいでしょう。

| 処理量 | 100t/日~ |
|---|---|
| 費用感 | 十数億円 |
| 主な用途 | 大量の下水汚泥処理など |
| 装置タイプ | 連続式 |

| 処理量 | 1~50t/日~ |
|---|---|
| 費用感 | 0.5~数億円 |
| 主な用途 | 汚泥、残渣、リサイクル木材、バークなど |
| 装置タイプ | 連続式、バッチ式など |
選定基準:Googleで「炭化装置」を検索して表示される全19ページより、「炭化装置」「炭化炉」を製造・販売しているメーカーで絞りこんだ結果の38社が対象(2022年10月24日調査時点)
※1:行政機関に100t/日×2系統という、規模が最も大きい炭化装置の導入実績が、公式サイト上に掲載されている唯一の企業
※2:400種以上の処理物の炭化検証実績があり、かつ導入実績を公開している炭化装置メーカーの中では最多の企業。